写真の仕上がりは撮影される環境に大きく左右されます。
こちらのオフィスでは、環境が写真にあたえる影響について話をしているようです。
博士~
画像補正の続きじゃな
色かぶりだっけ?
ふむふむ。前回までは、画像を再現する方法の違いで発生する問題を補正してみよう、という話じゃったね
そうじゃね。今回からは、撮影された写真、画像の状態が望むものでなかった場合の補正について考えていこうと思うよ
例えばどんな状態?
例えばこんな風景や
……
こんな室内写真などじゃな
お城の写真はなんか赤っぽくて、室内の写真は青くみえる
そうじゃね。こういう写真を色かぶりしていると言うよ。青っぽければ青かぶり、赤っぽければ赤かぶりと言ったりする
なんでこんな写真になるの?
理由の一つに、撮影された時の光の色があるよ
光の色?
赤い光に照らされた物は赤く撮影されるじゃろうし、青い光では青く撮影されるじゃろう?
まあ、そうね
野外での撮影は太陽の光の色に大きく影響されるけれど、朝、昼、夕で太陽の色は違うじゃろ
朝焼けや夕焼けってこと?
うむうむ。その中でお昼、空の真上の太陽の光を直視するのは危険じゃが、真っ白じゃろ?
白い白い
その白が色かぶりの無い光の色、基準になる白色なんじゃ
ふむふむ
その白色からどれくらい他の色にズレているかで色かぶりの度合いを判断するんじゃよ
じゃあ、お昼に撮影された物以外は、程度の差はあっても色かぶりしているということなの?
その可能性は高いじゃろね
でも、夕暮れの写真は色かぶりしているのが当然な気がするけれど
そうじゃね、色かぶりと言うのはあくまでお昼の基準の白色からどれだけズレているかを言うだけじゃから、夕暮れに撮影された雰囲気を大切にしたい場合は当然夕暮れの色かぶりは問題ないじゃろうな
雰囲気を大切にしない場合って何かあるの?
例えば、スケジュールの都合で早朝や夕方に撮影を行わなければならなくなった時などかの。それが商品を紹介する写真であればなおさらじゃ
あ~
白い外壁の紹介は夕暮れ色では困るじゃろうし、車体の色も変わってしまっては困るじゃろ
確かに
そういった場合は、お昼に撮影したように補正をすることになるんじゃ
おお!
室内の撮影は太陽の代わりに照明の色に左右されるよ
昼白色とか昼光色とか言うよね
そうそう蛍光灯の色の種類じゃね。照明にもお昼の太陽の白色に準じた物があって、撮影スタジオで使用される機材はその辺りを考慮しているんじゃ
ふむふむ
先ほどの夕暮れの話のように、どの色の照明がいけないと言うわけではなくて、使用される照明は場面によって選ばれるべきじゃろうな
例えば?
食品売り場なんかは、黄色っぽい電球色の照明が使われていたりするじゃろ。基準の光よりその方が美味しそうに見えるからじゃ
あ~、昼白色よりも電球色の方が食べ物が温かそう
商品写真などは、商品自体の色をしっかり紹介したいから、撮影スタジオのように基準の白色の照明で撮影したほうが良いじゃろう
部屋にいても照明の色が気になることはあんまりないのにね
目が慣れてくるのもあるじゃろうし、カメラが人の目が感じない照明の色を感じる場合があるからの
うぇ……カメラ撮影って難しいのね
カメラにはちゃんと色かぶりを補正する機能があるよ
おお!
自動でやってくれたり、自分好みに設定できたりするよ
それなら色かぶりの補正の必要もなくなるね!
じゃが、場合によっては自動で補いきれなかったり、指定した設定では好みの状態に撮影できなかったりするから……その場合は補正が必要になるかもしれんよ
ですよねぇ
ここまでをまとめてみよう
『色かぶりについて』
1.写真の色は撮影された時の光の色に左右される
2.光の色には基準となる色(白)があり、その色からズレた光で撮影された状態を色かぶりと言う
3.カメラには色かぶりを補正する機能があるが、色かぶりの状態によっては改めて補正が必要になる
でも、後から補正できるって思えば、撮影の時にいくらか気が楽になるかなぁ
今回は色かぶりについて話をさせていただいたので、次回は色かぶりを補正するやり方を少し説明させていただこうかの
了解~
ど撮影の時に役に立つかもしれない事も合わせて話をさせていただこうと思うよ
お願いしまっす!
色かぶりについての話を聞いたモーちゃん。
次回は色かぶりの補正のやり方を聞くことになりそうです。
次回、『画像補正のいろいろ パート2』へ続きます。
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