RGBデータを適切な方法でCMYKにカラー変換しても、思ったような綺麗な仕上がりにはならないことがあります。
その問題に突き当たったこちらのオフィスでは、データを改善する試みとして画像補正の話をしているようです。
オリジナルと比べると全体的に暗い感じに見えるが、どうじゃね?
うむうむ、CMYKでこれ以上鮮やかにするのは難しいの。としたら方法は……
鮮やかにすると色味が強くなって、明るくすると白に近づくと思っておくと良いよ
単純に鮮やかにしたり、明るくしたりではうまくいかないようじゃ
これまではオリジナルに近づけることを目指していたんじゃが……
近づけられないのなら、独自の解釈で写真の良さを引き出せないか考えてみるよ
CMYKのデータにした時に、一般的にどのような色調が好まれるかという経験則はあるんじゃよ
ただ、写真は千差万別だし、経験則は一般的に好まれると思われるものなので、モーちゃんの気に入る物に仕上がるとは言えないのじゃが
モーちゃんの写真に経験則をどの程度当てはめることができるか……そこにワシの好み……独自の解釈が入ってくる
つまり、オリジナルの色にならないから、博士の経験で良さげなオススメを提案してくれるというわけだね!
それと、先ほどは全体的に鮮やかにしたり明るくしたりしたんじゃが、今度は部分的に修正を加えていこうと思うよ
まず……雲はもっと白くて良いと思うし、空はもう少し赤みを押さえてみたよ
海ももう少し赤みを押さえて、いくらか明るくて良いのじゃなかろうか
島じゃが、海の色にまぎれている感じがするので、ちょっと緑にして海との差をつけてはどうじゃろう
手前のサンゴじゃろうか? こちらも鮮やかな緑にしたら海の中でも映えて綺麗に見えるのじゃなかろうか
オリジナルから離れた色合いになってしまっておるが……
部分的に修正することでコントラストの差を作り、鮮やかさを演出してみたよ
これはこれで、変換しただけよりも綺麗で良いと思う!!
個人的に海と空はもう少し赤くても良いかな、とは思うけど
色が再現できるできないという状況から、具体的な修正を話し合える段階に辿りつけたのじゃなかろうか
画像の補正作業は、オリジナルの写真がCMYKへの変換だけでは綺麗にならないときに行うよ
補正内容は、作業担当者の経験則に基づいた独自解釈のオススメになる
博士、もしその解釈が気に入らなかったらどうするの?
補正後に修正指示をいただくことになるじゃろうが、作業前に補正の好み・方向性を作業担当者に伝えておいてもらえると、解釈違いが起こりにくいと思うよ
既にある印刷物を見本につけるというのはどうじゃね?
あ、なるほど。こんな空や海が好きなんだよ~みたいな本とか
変換だけでは上手くいかず補正をしなければならない時に、その見本が良い道しるべになるはずじゃよ
『画像補正について』
1.カラー変換だけでは綺麗に再現できない写真に行う
2.補正結果は作業担当者の経験則に基づいたオススメが提案される
3.仕上がりの方向性について作業発注者と作業担当者の間ですり合わせを行うと良い
モーちゃんの写真はオリジナルが良い写真じゃったが、そうでない写真も補正を行う対象となるよ
とても暗かったり、色かぶりをおこしていたりとかいろいろじゃが
そうじゃな、では次回はいくつか異なる画像補正を見ていただくとしようかの
画像補正でそれなりに満足のいく結果を得ることができたモーちゃん。
もう少し詳しい画像補正の話を聞くことになりそうです。
次回、『画像補正のいろいろ』へ続きます。
To be continued・・・